所得の正体
所得とは何なのか、所得税について良く理解するために、まずその正体をしっかりと見極めましょう。所得とは、簡単に言えば収入から必要経費を差し引いた額です。税金のひとつ、所得税は、収入額ではなく所得を元に計算されます。それでは、収入と所得の差額は何なのかというと、必要経費です。自営業などをされている方は、確定申告時に、収入から必要経費を差し引いた金額を所得として申請します。この必要経費は、収入を得るために必要なお金ですから、課税されないということになります。ですが、サラリーマンなど、会社に勤めている人の場合は、仮に確定申告に行ったとしてもこの必要経費を差し引くことができません。といっても、給与所得者の場合は、給与所得控除額があります。どのくらい控除されるのかは収入によって異なりますが、収入が少ない人ほど、給与所得控除額は大きくなります。そしてこのほかにも、様々な控除を収入から引くことで、自分の所得がはっきりと分かります。給与所得者の場合、収入とは会社があなたに支払った金額で、所得は税金を計算する元になる、つまりは課税対象になる金額ということになります。ちなみに手取りというのは、文字通り実際に手にすることができるお給料を指します。ですから、所得から実際に税金を差し引かれた金額が、手取りになります。